みつこの 今日もゆるっと生きていく

旅行や日常の記録。2021年4月からドイツ人夫とドイツ在住。

ドイツ語試験(DTZ A2/B1)を受験!【作文・会話問題を公開】

Hallo! お久しぶりです、みつこです。

すでにけっこう時間がたってしまっていますが、2022年3月に、移民向けドイツ語試験(略称DTZ、Deutsch-Test für Zuwanderer A2·B1)を受けてきました!

 

この試験は、移民向け語学講座(インテグレーションコース/Integrationskurs)の修了試験にもあたります。

 

結果は大満足の全3パート、すべてSehr gut erfüllt!

 

試験結果

 

今回は、この試験で実際にどんな問題が出題されたのかの体験談を書いています。
インテグレーションコースやDTZを受ける方の参考になれば嬉しいです!

 

 

 

 

 

DTZの全体構成

DTZはおおまかに以下の3つのパートに分かれています。

 

(1) 聴解/読解(Hören/Lesen)→マークシート形式
(2) 作文(Schreiben)→ 2つの課題のうち1つを選んで回答する
(3) 会話(Sprechen)→ さらに3つのパートに分かれる

 

(1)聴解・読解はふたを開けてみないとどんな問題が出てくるかわかりませんが、比較的に参考書などで自分でも勉強しやすいと思います。

(2)作文と(3)会話は、どんな問題が実際に出るのか、どんな回答案が考えられるのか、アイディアをたくさん集めると対策しやすいと思いますので、できるだけ細かく出題内容を書いていきたいと思ます!

 

…と実際は、試験後に記事を書くまで時間があきすぎて、マークシートの問題を忘れてしまっただけなのですが…。笑

 

 

作文(Schreiben)

Schreibenは自分で記述する作文の課題です。80~100単語程度の手紙を書く課題が2種類出題され、そのうち1つ自分の書きやすいテーマを選んで作文をします。

それぞれの課題には、必ず書かなければいけない要点が4点あるので、それを踏まえて記載する必要があります。

 

 

 

出題内容

 

私が試験でもらった課題は、以下の2種類でした。まず1つ目。

  1. ご近所さん(der Nachbar)が飼っている犬のことで困っているので、大家さん(die Vermieterin)に連絡する。ほかのご近所さんたち(die Nachbarn)もペットを飼っている。

  • 手紙を書いた理由
  • どんな問題があるか
  • ご近所さんが言っていること
  • 大家さんにお願いしたいこと

 

課題を読んだ時の私の感想は、「ちょっと複雑にしてあって、ひっかけがやらしい問題だな~!」ということでした。

 

まず気を付けたい、ひっかけポイントその1は、犬を飼っているのはご近所さんだが、手紙の宛先は大家さんであることです。つまり、「あなたの家のわんちゃんのせいで困ってるんです!」というような内容ではなくて、「お隣さんの犬のことで困ってるので、大家さんのほうでどうにか言ってくれませんか?」と相談する形式なのです。
授業では、本人や企業に直接クレームを入れるパターンしか練習しなかったので、この第三者に報告するパターンはちょっと複雑だな…と思いました。

 

そして、二つ目の注意ポイントは、ご近所さん(der Nachbar)は男性名詞で、大家さん(die Vermieterin)は女性名詞、その他のご近所さん(die Nachbarn)は複数名詞なので、すべて冠詞(Artikel)や代名詞(Pronomen)を書き分けなければいけないこと。これは試験後に一緒に受験したクラスメートも混乱していて、試験後に「手紙の宛先って、FrauとHerrどっちで書いた?」と言っていました。

 

 

2つ目の課題は以下のような内容でした。

 

  2. 知人(der Bekannte)が新しいスマホを買いたいと言っている。しかし、どうしたらよいかわからないと言っているので、おすすめを教えてあげる。
  • 手紙を書いた理由
  • おすすめの機種
  • それはなぜか
  • 質問ある?(Fragen?)

 

ちなみに私はスマホに詳しくなさ過ぎて、おすすめ機種や機能が思いつかなかったのであきらめました。たぶん日本語でも無理だ。

 

 

回答例

 

ということで、私は結局1つ目の課題、「大家さんにクレームを入れる」を選ぶことにしました。
私はだいたい以下のような内容を書きました。

 

  • 改めて、アパートの住民全員に、アパートのルールを周知してほしい。
  • 近所のMüllerさんの犬が夜に吠えてうるさい。
    特に今はホームオフィス中なので気になる。
  • Müllerさん本人に直接言ったが、すみませんというだけで改善されなかった。
  • 他の人もペットを飼っており、ペットを飼うこと自体は問題ないと思う。
    ただ、他の人も同様のトラブルを抱えているかもしれないので、改めてルールは周知してほしい。

 

他のクラスメートと試験後に話したところ、私と同じ1つ目の課題で手紙を書いた人が多かったです。

内容としては、例えば「ご近所の犬がうちの庭に侵入して花を折ったので、注意してほしい」や「犬が吠えてうるさい、家賃を下げてほしい」と書いたと言っていました。

 

 

 

会話(Sprechen)

作文の後は、昼休憩をはさんでから会話のテスト。

試験は二人ずつ、別室に呼ばれて行われます。

 

各ペアだいたい20分くらいかかるので、受験順が後ろの方だった私たちは90分ほど待合室で待機しました。

私は一緒に授業を受けていて仲の良い友達とペアで受験できたので、直前まで一緒に練習したり、「緊張するね~」とおしゃべりしたりして過ごしました。ひとりでそわそわし続けるより気が休まってよかった…!

 

 

会話の試験は、以下の3つのパートに分かれています。

  • 自己紹介(Vorstellung)
  • 写真説明(Bildbeschreibung)
  • 二人で何かを計画する(zusammen etwas planen)

 

1.の自己紹介と2.写真説明は、自分が話した後に試験官の質問があります。

どんな試験対策をしたかは、また別の記事でご紹介しますね!

 

 

 

Teil1 自己紹介

 

私の場合は自己紹介は事前に考えて暗記しておいたので、さらさらと話し始めて、体感1分もしないところで「Es reicht.(もういいよ)」と言われました。

事前に考えてたネタの3分の1くらいでした。

 

その後試験官から質問。

「どれくらいドイツにすんでいますか?」と訊かれました。

一年前にドイツに来ました、と答えたかったのですが、DativかAkkusativか度忘れしてしまい、「Vor ein Jahr... Vor einem Jahr....?」と答えたら、「Seit einem Jahr wohnen Sie hier.(1年住んでるんですね)」と試験官から言い直してもらいました。

この時点で内心は大パニック。「自己紹介で与える第一印象が肝心と聞いていたのに!!この試験はやばいかもしれない!!」と緊張が膨らみました…。

自己紹介で勢いをつけるのは大事…!

 

 

ペアの友だちは、もう少し複雑なやりとりをしていました。


試験官 「いまのドイツ語コースが終わったら何をしたいですか?」
受験者 「○○の分野で働きたいです」
試験官 「その仕事にはどんなドイツ語のレベルが必要ですか?」
受験者 「明確なルールはありませんが、B2かC1が欲しいと思っています」

 

 

 

Teil2 写真説明

 

写真の試験はペアの子からスタート。写真は、満員のバス車内の写真でした。

人が多く写っている割に、写真に写っている物は少ないので話すのが難しそうでした。洋服のディテールや、中心に映っている人物がスーツなことから、通勤時間中の写真ではないか、と言っていました。

 

試験官からの質問は「あなたの国と比べて、ドイツの公共交通機関はどうですか?」「あなたは、自分の国ではどんな風に通勤・通学していましたか」の2つでした。

 

 

私が受け取ったのは、スーツのおじさんが大きな道路を自転車で横切っていく写真でした。

まずは目に見える要素(男性が自転車にのっている、スーツを着ている、背景にお店が見える、道にたくさん自転車が止まっている)を説明し、その後、そこから予想できること(男性はスーツを着ており、外が明るいので、おそらく朝の通勤時間ではないか)と伝えました。

 

試験官からの質問は「あなたは、自分の国ではどのように通勤・通学をしていましたか?」「ドイツの鉄道との違いはありますか?」と訊かれました。

慌てすぎて何を答えたか覚えていないですが、とにかく「黙りこくらない!!」を自分に課していたので、なにかしら話したんだと思います…。笑

 

 

 

Teil3 二人で何かを計画する

 

個人的に一番リラックスして臨めるTeil3のテーマは、「ドイツ語コースの友人に子どもが生まれる。お祝いしよう」でした。


三者である友人を適当に名付けて、話始めます。

「聞いた?○○の子どもがもうすぐ生まれるんだって。なにかプレゼントを用意しない?」

「聞いたよ!いいね、一緒に買いに行こう。いつ時間ある?」

「次の週末はどうかな?」

「いいね。プレゼントのアイディアある?」

 

まだ会話が2ラリー程度のところで、すぐに試験官からストップが。体感1分もなかったです。笑

ちゃんとお互いの言っていることを理解したうえで話していることが伝わればよいのかもしれません。

 

 

ちなみに他の受験者から聞いた課題は、「友達の誕生日に猫をプレゼントすることになったので、準備せよ」や「ドイツ語の授業の教材を手配せよ」という内容でした。

「なかなか自分で計画たてることなくない??こんなシチュエーションある??」と言っていました。たしかにあんまりない状況な気がする…。

 

でも、どんなテーマが与えられても、基本的には話すことは同じ。
「~~しよう。いつ、どこで、誰が、なにする?」を話せばいいのです。
これから試験を受ける方、緊張すると思いますが頑張って~!

 

 

 

作文と会話は、パターンを覚えよう!

以上が、私の受けた試験の出題内容でした!


すでに勉強を始めている方はわかるかもしれませんが、問題のディティールが違えど、よく使うフレーズや会話・記述のパターンは同じです。

自分で使いやすい表現を見つけたら、いくつかのパターンで練習するのがおすすめです!

 

上記の出題例を参考にして、試験対策がんばってください~!